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2024/01/15 13:36


新月の夜に輝く蔓(つる)の実


新月の夜、冬の寒さが増すなかで風が強く吹くと、植物たちは水分を失ったような、「カサカサ」という葉の擦れる音が聞こえます。


早朝、太陽が昇り切らない時に、私は植物たちを観察します。

ツタ植物は、甲子園球場にような、壁に根を張りながら成長します。

ツル植物は、隣の植物に巻き付きながら実を付けます。

これはツルは、どの植物に巻き付いているか、ツルの根はどこだ?と、ウロウロと探します。

ちょっと、不審者っぽいでしょうか・・・(笑)すいません。




寒い冬に、実を付ける植物のなかで、ツルもその一つです。

他の植物に太くなった枝で巻き付いて、葉を伸ばし、細い枝もクルクルと、隣の植物の葉の裏まで絡みつきながら、

葡萄のように鈴生りで実を付けます。ちょっとやそっとでは、外れないほどの安定感に驚きます。

何とも逞しいと感心しながら、実は、いつ頃爆ぜるのか?外れた実は風にのってコロコロ転がって、土に根を張るのか、

おいしそうな色をしていないけれど、実は鳥には人気で、粉と一緒に他の場所に運ばれて生き延びるのか?などなど、

植物の生きる戦略を想像しています。

実の色はどんどん変化をし、クリーム色から10円玉のような銅色に変わるのですが、薄暗い中では

鈍い金色に輝いて見えました。



光が見えにくく、暗い出来事でも、きっと希望があると、教えてもらったようでした。



ガラス玉は、直径4mm


鈍く輝くゴールドの実を、ガラスで作ろう!と「魚の卵」みたいな直径4mmほどのガラス玉を作りました。

ガラス球の裏に金彩を塗り焼いて、ほのかに輝くガラスの実を作りました。





葉と茎に溶剤を塗り、ガラスに焼き付ける準備をします。




実をすべて取り、葉と茎だけを新月の夜のような、黒いガラスに焼き付けます。




その上に、ツルの実をイメージしたガラス玉を乗せて、再度焼成しました。




「新月と蔓(つる)の実」

サイズ:34cmx2cm(h)

材質:ソーダガラス、ガラス色材(黒)、金彩、銀彩



お越しいただき、ありがとうございました。








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