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2026/09/11 10:19


第2回 一枚ずつ洗い、整え、葉の時間を残す

前回は、菩提樹の葉を集めるところと、破棄される予定だったガラスを譲り受けて使っていることをご紹介しました。

拾ってきた葉は、そのままガラスに焼き付けられるわけではありません。

ここから、一枚ずつ手をかけて整えていきます。



まずは、水で洗う


落ち葉には、土や砂、細かな汚れがついています。

水の中で一枚ずつ広げ、葉を傷めないように洗います。

乾いていると硬く見える葉も、水に触れると少し表情が変わります。

何枚もまとめて作業したほうが早いのですが、この工程は一枚ずつ。

葉脈や葉の縁を見ながら進めていきます。


細かな汚れは歯ブラシで


表面に残った細かな汚れは、歯ブラシを使って落としていきます。

強くこすると葉が傷んでしまうので、様子を見ながら少しずつ。

作品になれば見えなくなるような小さな工程ですが、こうした下準備が仕上がりを左右します。

植物をガラスに残す仕事は、焼成する時間よりも、その前後に手を動かしている時間のほうが長いこともあります。



水分を飛ばし、形を整える


洗った葉には水分が残っています。

そこで、一枚ずつ水分を飛ばしながら形を整えます。

乾いて縮れた葉、少し反った葉。

まっすぐに揃えることが目的ではありません。

葉がもともと持っている形を見ながら、ガラスの上でどう見えるかを考えて整えていきます。




釉薬を施す



整えた葉には、ガラスに焼き付けるための釉薬を施します。

私が長く研究してきた工程の一つです。

葉脈、細かな筋、虫に食べられた跡。

植物の姿をできるだけ残せるよう、葉の状態を見ながら作業します。

ここでも「きれいに直す」のではなく、その葉が持っていた姿を受け取ることを大切にしています。



植物は季節によって変わり、同じ菩提樹でも葉の大きさや色、傷の入り方はさまざまです。

だから、完成する作品も同じものにはなりません。

一枚の葉を選び、洗い、整え、釉薬を施す。

ここまで来て、ようやく火の工程へ進みます。

次回は、窯の中で葉とガラスがどのように変わり、そのあと作品として仕上がっていくのかをご紹介します。




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