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2025/12/09 14:26

🎯 展覧会の概要
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会期:2025年12月2日(火)〜 2025年12月21日(日)
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会場:OIST(沖縄科学技術大学院大学) の「トンネルギャラリーロビー」(沖縄県恩納村字谷茶 1919-1)
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入場料:無料
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主催:恩集工芸会
協賛:株式会社ONNA
協力:沖縄科学技術大学院大学(OIST)
後援:恩納村商工会、恩納村観光協会

🖼️ 展示内容・テーマ
とうとう始まりました!この展示会に参加できたことに感謝致します。
この展覧会は、「やちむん(陶器)」と「琉球ガラス(ガラス工芸)」という、恩納村に根付く伝統と手仕事の文化を紹介するものです。 展示を通じて、「恩納村の自然」が育んできた素材や色彩、美意識が、現代の作家たちの手でどのように「かたち」として表現されてきたかを見ることができます。


「恩納村 手しごとのかたち」展 ― ガラス作家・吉田栄美子より
この度「恩納村 手しごとのかたち」展に、ガラス作家として参加させていただくことになりました。
会場であるOISTのトンネルギャラリーは、やわらかい自然光が差し込み、恩納村らしい穏やかな空気が流れる場所です。そんな空間に、自分の作品が静かに並ぶ様子を思い描くだけで胸が温かくなります。
参加作家は、以下の4名。
瀬良垣得山(陶芸)
玉田彰(陶芸)
松田英吉 (ガラス)
吉田栄美子 (ガラス)
彼らの作品を通して、陶器とガラス、それぞれの「手しごと」が、恩納村の風景や自然観、暮らしの営みにどのように寄り添ってきたかを感じられます。

🌿 恩納村の自然を、ガラスに焼きとめるということ
私の作品は、沖縄に根づく植物を実際にガラスに焼き付けています。
海風に揺れ、台風に耐えながら、それでもたおやかに咲き続ける花や葉。
その“生命の痕跡”をそっとすくい取り、銀素材を含む独自の釉薬でガラスに焼き付ける。
これは20年かけて向き合ってきた私自身の手仕事であり、恩納村の自然そのものと対話する時間でもあります。
会場に並ぶ作品には、
塩風にさらされた葉脈
海沿いにひっそり咲く花のしわ
夜風に揺れるブーゲンビリアの影
そうした、日常の中で見逃してしまいそうな“自然の美しい瞬間”が焼き付いています。

🔥 手仕事の背景も、そっと感じていただけたら
ガラスは焼成時の温度や湿度で表情が変わるため、どんな植物を使っても同じ作品が二度と作れません。
葉が破れていれば破れたまま。
虫に食べられていれば、その跡すら模様になります。
その“偶然の美しさ”を受け入れることが、私の作品の魅力でもあります。
展示では、恩納村の陶芸家の皆さまの作品と並び、
「自然 × 手仕事」が交わる空気が立ち上がるはずです。
素材も手法も違うのに、どこか共通する“恩納村らしさ”が感じられたら、とても嬉しいです。

🌈 ご来場の方へ ― 作家より
もし会場で作品をご覧になった時、
ガラスの奥に透けて見える葉の影や、花びらの淡い色を目に留めていただけたら、
それは恩納村が日々見せてくれている自然の表情そのものです。
若葉が風に揺れ、虫や風にさらされ穴が空いた葉も朽ちてまた次の世代へ受け継ぐ、
その一瞬のリアルに焼き付けました。いのちの尊さや時間と共に私たちもあると感じて頂けたら
作り手としてこれ以上の喜びはありません。
