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2025/04/20 15:50


アメリカフロウの葉を焼き付けて、ガラスプレートにしてみました。
夏の和菓子をのせたら、涼しげな景色ができて、思わずニヤリとしています。

けれど私の心にある「何千万年も前の葉」植物化石です。




■ 成羽美術館──植物化石の宝庫

岡山県高梁市にある「成羽美術館」は、印象派の画家・児島虎次郎の作品を中心に、美術と自然史が融合した魅力的な美術館です。

特に注目したいのが、「NARIWA Flora(成羽フローラ)」と呼ばれる植物化石のコレクション。
成羽地域は、三畳紀後期の植物化石が数多く出土しており、新種の発見地としても世界的に知られています
美術館にはその貴重な化石が多数収蔵・展示されており、「植物の記憶」に触れるような静かな感動があります。





■ 化石になるかもしれない「今」の葉

博物館で古の植物の姿を見ながら、ふと思いました。

──この葉も、いつか誰かの手で見つかるのかもしれない。
──それなら、今をそのままの姿で残したい。

そうして、私はガラスに葉を焼き付ける作品を作っています。
たとえば、今季はオオバキの葉

虫に食べられた穴も、風雨で削れた縁もそのままに。
焼成時に釉薬が飛び散ってできる「釉跳ね(ゆうはね)」も、偶然の景色として受け入れて。

過去の植物が化石として残るように、私は今の植物をガラスに閉じ込め、記憶として焼き付けたいのです。






成羽の大地に眠る植物たちに導かれるように、
今日も私は、いまを生きる葉をガラスに焼き付けています。

成羽美術館コレクション植物化石の紹介が楽しかったです。
本日もお越し頂き、どうもありがとうございました。



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