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2025/02/09 10:39
ゆうなの花を焼き付けたガラス皿の準備段階
つづるガラスアートの制作風景のお話をします。 今回は、SUMIとHAKUの色付けについてご紹介します。
その前に、ガラスを丸くカットし、カット面を加工する作業があります。 上の画像に写っているのは、その作業に必要な道具たちです。
使用する道具
定規
機械油
ガラスカッター
ガラス用ペンチ(粗カット用)
ガラス用ペンチ2(細かい調整用)
マジック(印をつけるため)
竹串(細かい部分の調整)
園芸用手袋(安全対策)
ガラスをカットする道具や工程に興味はありますか? 「ちょっとニッチすぎるかな?」と思いつつも、ご興味があればぜひお付き合いください。

前回のブログでお話しした建築用窓の廃材を再利用し、ガラス皿を作ります。 専用のガラスカッターで円形に切れ目を入れ、上記の道具を使って粗くカット。
カットしたガラスの断面を、ガラスカッターやペンチを駆使して形を整えます。 その後、ステンドグラスでも使われるガラス専用研磨機を用い、少しずつ削りながら滑らかに仕上げていきます。


磨きの工程
「ふぃ~……」と、一息。 10枚のガラスをひたすら専用機械で削って整えたら 、削った面をガラス磨き板(#600)を使って、磨きをかけます。ガラスを焼き上げる事で、磨いた側面が透明に輝きます。 この透明感により光を吸収し、ガラス皿に盛り付けた食材がより明るく見える効果があるのです。

ガラス色彩の工程
次に、ガラスに墨色と乳白色を塗ります。 上の画像は、墨色を塗ったばかりの様子。 ツヤツヤとして、鏡面のように美しく映り込んでいます。

色材を乾かしている途中の様子を見ると、表面が粉っぽくなっています。 私が使用しているガラス色材は、ドイツメーカー「オプテュール(OPTUL)」というのもの。 窓ガラスに色を付けるのに適した、相性の良い材料を見つけることができました。
しかし、昨今のウクライナ情勢や物価高の影響で、ドイツからの仕入れが困難になり、手元の色材の残りもわずかになっています。



焼き上げの工程
乾いた色材を電気炉で焼き上げることで、ガラス皿の色付けが完了。 次は、『丸平皿用の高台(こうだい)』を作ります。
この高台がまた難しい……。
当初の作品では、高台の幅を3cmほどにしていたため、安定感がありました。 しかし、お皿が少し重くなることを考慮し、現在は1cm~1.5cmの幅に調整しています。
幅を細くすることで、制作の難易度も上がるのですが、 より実用的なガラス皿にするため、試行錯誤しながら作っています。

次回予告
次回は、高台の制作風景についてお話ししたいと思います。
もしよろしければ、2/16(日)にまたお付き合いください。
本日もお越しいただき、ありがとうございました。
